発達障害の診断のきっかけとなったのはネットワークビジネスだった(前編)

近頃は大人の発達障害がニュースや雑誌で取り上げられるようになり、社会の関心が少しずつ高まってきています。

それに伴い、自分も発達障害を持っているのではないか、と気づいて診断を受ける人も増えているようです。

 

数十年前には、発達障害は子どものころにのみ症状がみられ、成長するにつれてその影響はなくなっていくと考えられていました。

しかし、それは当事者が社会に適応する術を身につけていくために目立たなくなるからであり、発達障害の性質そのものは残り続けます。

そして、大人になってからもその性質によって社会への適合を困難に感じている発達障害者が多いことがわかってきました。

 

また、子どものころには落ち着きのない子、引っ込み思案な子など個性として特に問題視されることのないまま大人になり、働くようになってから初めて困難に直面し、発達障害の診断にいたるケースも多くみられます。

わたしもその中の一人でした。

そして、発達障害の診断を受けるきっかけとなったのは、ネットワークビジネスに取り組んだことでした。

 

発達障害の診断のきっかけとなったのはネットワークビジネスだった(前編)

 

子どものころには見過ごされがちな発達障害

発達障害は先天性のものなので、もちろん子どものころから周囲から浮いた存在であると感じたり、学校に行くのがとにかくつらいといった困難はありました。

ですが、勉強が好きで学校の成績は悪くありませんでしたし、暴れたり勝手に立ち歩いたりといった問題とされる行動もなかったため、自分も周囲の人も発達障害を疑うことなどありませんでした。

その当時は発達障害のことを知っている人が少なかったのも理由の一つです。

 

大人になってから困難が大きくなる

大学生になると、学生どうしでの活動やアルバイトなどの学外での活動で他者とのかかわりが増え、一人で勉強していればよかった高校時代までより困難が増してきました。

うつ病になり、体の不調も多かったので、そのころから精神や脳、体について本などで調べたり、学内の医師やカウンセラーに相談したりしていましたが、それが発達障害に結びつくことはありませんでした。

 

就職してからは、他の人が普通にできることが自分にはできないことが多く、がんばりすぎて常に消耗していました。

まじめなのにもかかわらず、寝てしまう、遅刻するなど自分ではコントロールできないところで迷惑をかけ、誠意がない、サボっていると見られてしまい、つらい日々でした。

 

そこまで困っていたので、睡眠や時間管理、生産性の上げ方など幅広いテーマのビジネス書や専門書を当たり、あらゆる病気の可能性を疑ってクリニックに診察や検査を受けに行きました。

うつ病で精神科にも通っていましたが、やはり発達障害の診断にはつながりませんでした。

 

ネットワークビジネスで新たな試練にぶつかる

就職して5年目で始めたネットワークビジネス。

その活動の中で、また新たな試練に直面します。

 

会社では、一つのビジネスを社員全員で分担して回します。

そして社長や社員が100%出資している場合以外は、資本を提供する投資家も別にいます。

ですから、会社員として受け持つ仕事はそのビジネスのごく一部です。

 

そのため、研修中で売上に貢献していない時期から、先輩社員が作った売上からお給料を受け取ることができます。

また、自分の能力の範囲でできる仕事だけをやればよく、合っていなければ担当を変えてもらうこともできます。

 

ところが、ネットワークビジネスを含め一人で起業する場合では、自分の事業に必要な作業はすべて自分で行い、そのための資金もすべて自分が出します。

そして、どんなに労働力を投入しても、売上が立つまで収入はゼロです。

それどころか、先行投資が必要で活動経費もかかるため、マイナスからのスタートとなります。

事業の成否が自分個人の経済状態に直結しているため、早く結果を出さなければ疲弊するばかりです。

 

ネットワークビジネスはコミュニケーションビジネス

ネットワークビジネスはコミュニケーションビジネスであるとよく言われます。

多くの人との出会いを大切にし、信頼関係を築き、相手の求めるものを提供していく。

その中で、ビジネスパートナーとなる人が表れて、自分と一緒にビジネスを拡大していくチームができていきます。

そして、扱っているブランドの製品を自分から始まるチームの仲間が使うと、その売上の一部が自分に報酬として還元されます。

製品自体を売るのではなく、ビジネス機会や学べる環境という価値を必要としている人に提供するのです。

 

会社どうしの取引や会社と個人の取引では、社員は会社の看板で商売することができ、初めからある程度は相手の信用を得ることができます。

社員個人の人柄も多少は影響しますが、その会社のビジネスが相手の会社または個人にとって価値があれば、取引が成立します。

すでに実績のある会社であれば、既存の取引先を維持するだけでよかったり、顧客の方からやってきてくれることもあります。

 

しかし、ネットワークビジネスは個人的な関係を築くところから始まります。

出会ってから楽しい時間を共有する中で、深い話もするようになり、お互いのことをよく知った上で、相手にビジネスに挑戦したいという意思があることがわかれば、そこで初めて提案することになります。

 

コミュニケーション力の天井にぶち当たる

この新しい人と出会い、仲良くなり、相手の求めていることを引き出して、その状態に近づけるように一緒に考えてサポートするというプロセスは、わたしにとって非常に困難なものでした。

むしろ、人と関わることが苦手だったからこそ、その方法を達人から教えてもらえるネットワークビジネスにひかれたという部分もあります。

 

ネットワークビジネスを始めたばかりの時は、多くの人が自分のコミュニケーション力や魅力のなさに打ちのめされます。

毎日毎日、人と会ってコミュニケーションのスキルを磨きますが、全然いい人とつながれないし、会ってももらえません。

しかし、多くの人は数ヶ月続けていくと徐々に友達ができるようになっていきますし、初めから友達が多く、すぐに一緒にビジネスを立ち上げるパートナーが表れる人もいます。

新しい友達はできても深い関係になれなかったり、深いつながりはできるけどその中にビジネスを立ち上げたい人がいなかったり、人それぞれ悩みのステージがあります。

 

わたしも学んで実践することをくり返し、始めた当初より少しは人に話しかけられるようになったり、友達をつくることもできるようになりました。

それでも、できる人に比べて何倍もの開きがありました。

数値で目標設定し、実績を管理するので、違いが明らかなのです。

 

また、人間関係を構築できるようになった人は、自分の好きな人と友達になり、楽しい時間を過ごし、人の役に立っている実感もあって、充実しているようでした。

それに引きかえ、わたしは人から興味を持ってもらえず、友達になりたいと思ってもらえず、会ってももらえず、会えても自分も無理しているので楽しくなく、毎日気が重く緊張の連続でした。

どんなに努力しても破れない能力の天井、他の人には見えているけれども、自分には見えない何かがあるように感じました。

 

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